H29年度こども自然ふれあい広場

2017年7月25日~28日

東日本大震災という忘れることの出来ない、あの災害から6年がすぎましたが、被災地では今もって大変な苦労をされている方が多いのではと思います。そのような中、今回もたくさんの子供たちが遠い福島の地から、そして四国中から集まっていただき、「こども禅キャンプ」「こども自然ふれあい広場」を開催することが出来ました。
私は今回で三回目の参加となります。はじめて参加させていただいた時は、子供たちが災害によって受けた心の傷がどれほどのものか想像できず、どう接したら良いのかと戸惑いを持ったことを今でも覚えております。しかしながら、子供たちは元気よく遊び、そして私達の話、協力していただいたボランティアの方々の話に熱心に耳を傾けて、辛い顔を見せることなく満面の笑みを浮かべて過ごしてくれたのが非常に嬉しく、参加してよかったと心から思わせていただきました。
今回は徳島県の海水浴より参加をさせていただいた2日間。海辺に目を向けると、こちらが見ているだけで嬉しくなるような、はちきれんばかりの笑顔が沢山見受けられ、「ああ、今年もこの笑顔を見ることが出来た!」と逆にこちらが歓天喜地たる姿に鼓舞激励されるようでした。
今年は御詠歌を子供たちと勉強する機会もあり、梅花流の師範の一翼を担う私としても、子供たちに御詠歌を教える貴重な体験をいただけたのも非常に思い出深い経験となりました。課題曲は「まごころに生きる」という曲です。
「ほほえみひとつ涙ひとつ 出逢いも別れも抱きしめて 生きてる今を 愛して行こう」
この「まごころに生きる」という曲には、1番から3番まである歌詞全てに、この言葉が含まれております。人は一人では生きていくことは出来ません。いろんな人たちのおかげを持って、今ここに私たちは生かされています。いろんな出会いがあり、嬉しいことも、悲しいことも人生の中で色んな経験をこれから積んでいきます。その一つ一つをどれも大切にしていただき、たくさんの方から受けたその優しさを、自分からも伝えることができるように、成長してもらえればと願っております。

興禅寺 中江 晴久